ソロキャンプ中にトイレや炊事場(洗い場)に行きたくなったとき、焚き火はつけたままでいいのでしょうか。
ネットでも同様の質問が多数ありましたが、過半数を占めている答えが、「焚き火はつけたままにしておく」でした。
本音は、お手洗いや炊事などでキャンプサイトを離れる程度で、いちいち焚き火を消していられるかよってことでしょう。
しかし、焚き火を放置するのは大きな危険が潜んでいます。
炎にもなる焚き火は命の危険さえあります。
少しでも安心してキャンプサイトを離れられるように、8つの方法をご紹介します。
複数同時にこなす事で、より安全にキャンプを楽しめるので参考にして下さいね。
- 焚き火から安全に離れる8つの対策
- ソロキャンプにおすすめの焚き火台
ソロキャンプ|風の強い日は「焚き火」をしない
大前提に、「こんな時に焚き火をしてはいけないよ!」という日があります。
それは、風の強い日です。
風の強いときは、絶対に焚き火をしないでください。
安全に離れる方法うんぬんの前に、まずはこれです。
そもそも、ソロキャンプの焚き火は付きっきりで見ておかなければならない程、危険なものではないのです。
「焚き火が危険だ」という状況は、あなたが危険な状態にしているか、危険な状況下で焚き火をしているということになります。
節度を持ちつつ、普通の焚き火をしている限り、少しくらいサイトを離れても危険なことにはなりません。
なので、まずは「風の強い日には焚き火をしない」は鉄則として守ってくださいね。
突風がきて、隣のサイトに火の粉が飛んでテントに穴があいた・・なんてことになったら賠償問題にもなりかねません。
ソロキャンプ|焚き火から安全に離れる8つの対策
ソロキャンプの焚き火から安心安全に離席する方法をお伝えします。
炊事場などは自分のタイミングで行く事ができますが、トイレとなると生理現象なのでタイミングを計れません。
これから焚き火をするぞ!という前に、必ずトイレの用を済ませておきましょう。
もう何を言っても焚き火がついていることが心配なら、「焚き火を消火」するしかありません。
でも、それを言ったら本末転倒なので、少しでも危険を軽減してトイレや炊事場(洗い場)にいく方法を8つお伝えします。
火の勢いを落ち着かせる
昨今は直火禁止が多いですね。
基本は焚き火台を使うので延焼の可能性は低くなりました。
薪をくべた直後なら炎が立つこともありますが、その様なときは薪を間引くなどして、火を落ち着かせてから離席するようにして下さい。
前述したように、薪をくべる前にトイレにいくことでこの問題は解消されます。
そもそも薪を入れすぎないようにしましょう。
焚き火台の脚を固定(押さえる)する
万一、焚き火台が倒れて周囲の草木が延焼してしまわないように、脚の上に石などのオモリをおいたり、倒れないように周りに石を置いたりして下さい。
風では倒れなくても、風で飛んできた何かにあたって倒れるという事もあります。
特に、ソロキャンプ用の焚き火台はコンパクトなので軽くあたるだけでズレ動いたりします。
落ち葉や紙、ビニールなど延焼するものを片付ける
そもそも、燃えるものが無い場所で焚き火をするのが鉄則です。
焚き火台の近くに、落ち葉(枯れ葉)や割りばしの紙袋や食材のビニール袋などの燃え移りやすいものがある際は、片づけてから離席するようにして下さい。
周囲の草に散水していく
直火でなければ延焼する可能性は低いですが、焚き火台を使っても地面は熱くなります。
焚き火台の周囲の草や枯れ葉が発火点に到達したら、一気に燃え上がってしまいます。
なので周囲の草に水を撒いてから離席するようにしましょう。
持参している焚火台にベースプレートが付属しているなら敷きましょう。
また、焚き⽕台シート(耐⽕マット)を敷くことで、周囲の延焼を防止することもできます。
隣のサイトにお願いする
どうしても、5分以上キャンプサイトから離席しなければならないとき、隣のサイトの人に見ておいてもらえるようにお願いするのもいいでしょう。
ちょっと気が引けてしまうとは言え、人の目で見てもらうのはどんな対策よりも安心です。
しかし、都合のいいときだけいきなりお願いするのも感じが悪いので、事前に軽く挨拶をしておくなどの対応をしておくといいでしょう。
襲われたりしないように、どんな人に声を掛けたらよいのか?などはこちらのページで詳しく解説しているので見てみて下さい。
▼ソロキャンパー防犯対策の記事はこちら▼
火消し壺に入れて消火していく
一旦火消し壺に木炭を全部入れて消火します。
キャンプサイトから短時間の離席なら、火消し壺に入れていても完全に消火はしないので、すぐに着火しなおすことができるでしょう。
火消し壺を使っての消火は、安全ですが一番面倒な方法でもあります。
前述した通り、火を消すのなら本末転倒なところがあるので、その日の焚き火をやめるくらいの覚悟が必要です。
■おすすめの「火消し壺」
バーベキュー用の網を置いてその上に石をおく
火の粉が飛び散るので、強風ではないのが条件ですが、バーベキュー用の網を置いて、その上に石を置く。
もしくは水を張った鍋かヤカンを置きます。
網を乗せることで、蓋かわりにもなりますし、鍋を置く事でおもしにもなるし、万一ひっくり返っても水を張っているので安心。
焚き火に蓋をする
出典:Coleman
火消し壺やバーベキュー用の網を置くのと似ていますが、こちらは焚き火台を覆うサイズの金属製の蓋をすることで消火します。
缶のふたや、ホームセンターなどで売っている金属製のふたで応用できます。
欠点としては、火消し壺にも言えますが、コンパクトにしたいソロキャンプには荷物になってしまうことです。
それを言ってしまえば焚き火台さえ荷物になるので、必要なギアの一つと割り切って準備をするのもよいでしょう。
焚き火から安全に離れる8つの方法をお伝えしました。
あくまでもリスクを軽減する方法であって、くどいようですが完全に対策するならば「焚き火を消火」しかありません。
焚き火も楽しみたいし、安全にも配慮したい人はぜひ実践してみて下さいね。
ここからは、ソロキャンプでおすすめの軽量でコンパクトな焚き火台をご紹介します。
ソロキャンプは少しでも荷物や重さを軽減したいものです。
ソロで焚き火を楽しむには最高の焚き火台なので参考にしてみて下さい。
ソロキャンプにおすすめの軽量コンパクトな焚き火台
ソロキャンプの焚火台に向いている条件は、
- 軽量(~2kg)
- サイズ(コンパクト)
です。
この2点を重視し、なるべくコスパの良い焚き火台を選んでいきます。
「定番」な焚火台は、グループやファミリーキャンプに向いているものが多く、ソロキャンプでは少しサイズと重さが大きすぎます。
ソロでは、荷物を減らしてなんぼのところがあるので、たかが1センチ、されど1センチ、少しでもコンパクトサイズの焚火台を選んでいきましょう。
焚火台を選ぶにあたり、本体のサイズに合う薪を購入、またはサイズカットをするようにしましょう。
一般的に販売されている薪は、グループキャンプ用のサイズになっていることが多く、そのままだと焚火台に入らないサイズのものもあります。
ピコグリル 398
サイズ
収納時 :33.5cm×23.5cm×1cm
組立時 :38.5cm×26cm×24.5cm
本体重量
約 365g(串・ケースを除く)
約A4サイズでとにかくコンパクトが売りの焚火台です。シンプルな構造で女性や子供でも簡単に設置できます。
スノーピーク(snow peak)焚火台 S
サイズ
270×270mm(高さ210mm)
本体重量
1.8kg
コンパクトサイズにしては少し重めですが、安定感、耐久性抜群です。別売りのグリルブリッジ(ゴトクのようなもの)を付けるとBBQも楽しめます。
Solo Stove ソロストーブライト ステンレススチール
サイズ
収納時 :高さ9,6cm,幅10,8cm
使用時 :高さ14,4cm,幅10,8cm
本体重量
272g
軽くて頑丈なステンレス構造。2重壁で燃焼効率が高いです。ガスを使わず落ち葉や小枝など、現地調達の自然素材でも簡単に燃焼させることができます。
笑's コンパクト焚き火グリル
サイズ
折りたたみ時:18mm
本体重量
500g
とにかくコンパクトで調理もできる焚火台です。組み立ても簡単です。燃料効率も良いですが、コンパクトな分、くべる薪も小さな物になるので燃焼時間は短めになります。別売りのグリルプレートやステンレスグリルで調理も可能です。
コールマン(Coleman) 焚き火台 ファイアーディスクソロ
サイズ
長さ30x幅16x高さ30cm
本体重量
1kg
「3秒で設営できる」カンタンすぎる焚火台です。直径があるので少し大きめの薪をくべることも可能です。網が付属しているので調理も可能です。
[ユニフレーム] ファイアグリル
サイズ
収納時:約210×210×50mm
使用時:約295×295×180(網高)mm
本体重量
900g
サイズ的には七輪の代わりになるくらいですが、底が浅いので焚き火よりはBBQよりになるかも。小さすぎず大きすぎずの焚き火台です。
ここからは、「耐久クロス」を使用したオシャレな焚き火台をご紹介します。
よりデザイン性に優れ、コンパクトで軽量なものになります。
モノラル 焚き火台 ワイヤフレーム
サイズ
幅36×高さ28cm
本体重量
900g
デザインが優れていてカッコいいです。耐久クロス(目安50時間使用)は消耗品となるため、焚き火のシルエットを楽しむ嗜好品よりです。別売りのゴトクで調理も可能です。
ユニフレーム(UNIFLAME) ファイアスタンド2
サイズ
収納時:直径60×570mm
使用時:400×400×(高さ)300mm
本体重量
490g
ツーリングやバックパッキングにも携帯できる軽量490g。巻いてたためるのでコンパクトに収納できます。大き目の薪をくべることも可能です。
DOD(ディーオーディー) ライダーズファイアクレードル
サイズ
収納時:(約)直径60×長さ290mm
使用時:(約)W680×D550×H1080mm
本体重量
約715g
バイクでも楽々積載の超コンパクトサイズです。特殊耐熱メッシュを取り付ける事で焚き火台として使用できます。元々はクッカーを吊るす三脚。焚き火も料理も楽しみたいライダーに人気の商品です。
ブッシュクラフト ウルトラライト ファイヤースタンド
サイズ
収納時:約7cm×7cm×7cm
使用時: 35cm×44cm×8cm
本体重量
約352g
地面へのダメージを最小限に抑える、「直火」に近い焚き火台です。別売りのゴトクを装着することで調理も可能です。
焚き火から安全に離れる8つの対策|まとめ
ソロキャンパーが、焚き火中にトイレや炊事場に行きたくなった時の、“安全にキャンプサイトを離れる対策”を8つお伝えしました。
「当然でしょ?」と思うことから、「面倒くさいな」と思うこともあったでしょう。
事故やトラブルは未然に防ぐのがベストです。
8つの対策はとても大事なことですが前述した通りに、
- 風の強い日に焚き火をしない
のは当然のこととして、さらに、
- 乾燥注意報が出ているときは避ける
- 隣のサイトに近づきすぎない
を意識するだけでも、トラブルの率を減らすことができます。
特に、近隣のキャンパーが関わってくると賠償問題に発展する可能性もあります。
あなたが加害者になり、被害者をつくらない様にキャンプリテラシーを上げていきましょう。
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