今回は、大きなマッチ棒型のおすすめ着火剤、
“ファイヤーライターズ(fire lighters)”
をご紹介します。
ファイヤーライターズは、マッチと同じようにこすって火をつけることのできる、ちょっとオシャレで超便利な着火剤。形状こそマッチに似てはいますが、火をつけてから「約8分間」燃え続けてくれるアイテムなのです。
焚き火をしたり、バーベキューをするための炭への火起こしって、キャンプにおける最高に楽しいシーンですよね。
だけど火起こしをする時に、
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- ライター/マッチを忘れた
- ガスがきれている
- 炭/焚き木になかなか火がつかない
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こんな状況になってしまうと、せっかく高揚した気分もちょっぴり覚めてしまいますよね。ソロキャンプならまだしも、家族や恋人と一緒であれば絶対に避けたいシーンです。
しかしファイヤーライターズさえあれば、火起こしの失敗に怯える不安から解放される。そんな心強いアイテムなのです。
また、生活情報&バラエティ番組として大人気のあの有名な「ヒルナンデス」でも紹介された経歴のあるファイヤーライターズ。
そんな便利アイテム「ファイヤーライターズ」を、レビューや口コミをもとに実力を徹底解説していきます。
- ファイヤーライターズの概要
- 薪や炭への着火実験
- ファイヤーライターズの燃焼時間実験
- 便利な使い方紹介
- ファイヤーライターズの口コミ
着火剤マッチ|ファイヤーライターズとは
ファイヤーライターズは、SWEDISH MATCH社の開発した「マッチ型着火剤」です。他の着火剤と大きく異なる点は、「着火」するために他の道具がなくても着火ができるところ。
マッチ型なだけあり、着火方法も箱のサイド(側薬)で擦ると発火してくれます。ファイヤーライターズの基本概要は、次のようになっています。
ファイヤーライターズのスペック
箱サイズ | D30 x W67 x H120(mm) |
内容量 | 20本 |
燃焼時間 | 約8分 |
原材料 | 圧縮木材繊維、植物性ワックス |
原産国 | スウェーデン |
燃焼継続時間は、約8分間となっています。形状は太い「マッチ型」をしていますが、すぐに燃え尽きてしまうことはない優れモノ。
長期保存も可能ですが、自然素材で湿度には弱いため、雨や高温多湿は避けるようにしましょう。
スマホと大きさ比較
箱のサイズは、「D30xW67xH120(mm)」となっていて一般的なスマートフォンよりも、ひと回り小さいくらいのサイズです。
ファイヤーライターズが20本入っているので、少しスマホより厚めになっていますね。
FSC/レインフォレスト ・アライアンス認証取得製品
ファイヤーライターズの原材料は、安心で安全な圧縮木材繊維・植物性ワックスから作られており、「FSC認証&レインフォレスト ・アライアンス認証」の取得製品となっています。
- FSC認証
- レインフォレスト ・アライアンス認証
それぞれ、どのような認証なのか調べてみました。
かなりざっくりとした説明をすると、「人的・経済的・環境的」な様々な要素を充分に考慮して生産された商品を、第三者機関が認めた証ということですね。
日本製ではない商品なので、このような認証があるだけで安心した気持ちで使えますね。
着火剤マッチ|ファイヤーライターズのレビュー
ここからは、実際にファイヤーライターズを使ったレビューをしていきます。
まず基本的な使い方について。
- ファイヤーライターズを、切れ目で折り取る
- 茶色い頭部分を、箱の側面にこすりつける
- 薪や炭の下から火が上がるように配置する
マッチの要領で着火し、通常の固形着火剤のように燃やしたいものの下側に配置するだけなので、非常にシンプルですね。
ファイヤーライターズの使用期限についてですが、特に決まった期限はありません。生産後約10年程度は、湿気の無い涼しい環境で保管すれば問題なく使うことが出来ます。
薪と炭 それぞれの分類について
薪の種類として「針葉樹・紅葉樹」があり、一般的に針葉樹は火つきが良いのですが、燃え尽きるのも早く火持ちが悪い特徴があります。一方で紅葉樹は火が付きにくいですが、火持ちが良く長い時間燃焼を続けてくれます。
つぎに炭ですが、大きく「白炭」と「黒炭」に分けられます。白炭の代表格として「備長炭」がありますが、備長炭は硬質な炭で長時間にわたり、安定した火力を発揮してくれます。
最高の炭なのですが難点もあり、高級品であるため高価である事と、着火が難しいという点です。初心者のうちは、薪は「針葉樹」炭なら「黒炭」を選び、慣れてきたら「広葉樹」や「白炭」も使っていくと良いでしょう。
広葉樹で火起こし
まずは広葉樹から燃焼テストです。画像のように、手で握り込めるくらいの太さにバトニングしています。
結果、あっさりと簡単に燃えてくれました。今回の検証では、2分経過した時点ですでに着火されていました。
太い薪であれば着火までの時間は変わるでしょうが、これくらいの太さであれば広葉樹でも全く問題はありません。
針葉樹で火起こし
次に針葉樹でテストしてみます。先ほどの広葉樹より、太めの木材で検証していきます。
こちらは針葉樹とはいえ、少し太く綺麗な角材を使用したため、少し着火までに時間が掛かりました。それでも3~4分経過で、燃え移っているような状態です。
検証結果としては、針葉樹も全く問題なく着火完了となりました。
炭で火起こし
続いて炭(黒炭)のテスト。炭を組み上げて、その中心にファイヤーライターズを投入します。
撮影が昼間ということもあり外観からは分かりにくいのですが、5分経過したあたりで内部がほんのり赤くなってきているのが見えます。7分経過時点では、完全に中が赤く見えます。
検証結果としては、こちらも炭への着火が確認できました。このままファイヤーライターズの燃焼が終わっても触らず放置し、10~15分程度待てば炭への着火も完了します。
ファイヤーライターズ単体で検証
次は、ファイヤーライターズを単体で着火し本当に約8分間、燃焼が継続するのかを確認します。
またロウソクのように立てて設置した場合の方が、横向けに寝かせて設置するよりも長く燃焼するのではないか?という疑念がありましたので、両方の状態を作り同時に着火してみました。
検証結果は予想外でしたが、寝かせている方が少しだけ長く燃えました。横に寝かせた方は、約10分燃えてくれる結果となりました。
両方とも9分以上は燃え続けましたが、無風状態なら10分以上も持つかもしれません。燃焼時間の差は30秒程度でしたので、立てていても寝かせていてもほとんど違いはありませんので気にするレベルではないようです。
火口(ほくち)に利用できる?
これだけ便利で、燃えやすく長時間燃焼してくれるファイヤーライターズ。もしかすると、ファイヤーライターズを火口として利用できないか?
と思い、実際に下記2つのパターンで試してみました。
- ハンマーで細かく叩き割る
- ヤスリで粉末状に削る
この2パターンを作り、ファイヤースターターで着火できるのかを検証します。
まずこの2つを作るのが、かなり大変でした。というのもファイヤーライターズは、粘り気がある粘土質のような質感でサラッとはしていません。
ハンマーで叩くと「ねちゃり」とハンマーにへばりつき、粉々になってくれません。ヤスリで削ると粉末状にはなってくれるのですが、削れた粉がヤスリにくっついてしまい、凹凸がなくなることで削れなくなってしまいます。
そんな苦労が果たして報われるのか、いざ検証。
ハンマーで砕いたファイヤーライターズ
ヤスリで削ったファイヤーライターズ
残念ながら、どちらもまったく着火しませんでした。ちなみに使用したファイヤースターターは、「フェロセリウム製ロッド」のブッシュクラフト用大型ロッドです。かなりのパワーがあり、コットンや麻縄などにでも簡単に着火させることが出来るロッドを使用しました。
それでも何度かチャレンジして着火しなかったので、火口としての利用は厳しいという結論に。何度も続けて頑張れば着火するかもしれませんが、それではまったく労力に見合いません。
もし同じような発想をした方がいれば、大変なだけですのでファイヤーライターズを火口として活用することは辞めておきましょう。
このロッド、筆者も愛用しているおススメのファイヤースターターです。
使いにくい点の対策方法
ファイヤーライターズはとても便利でカッコよくて、お気に入りの着火剤として愛用していますが、ひとつだけ「使いにくい」と感じる点があります。
それは、薪や炭を組んでからファイヤーライターズをその中央に投入しようとする時のことです。
必然的に斜め下に向かって投入する事になるため、火が手元の方に向かってくるのです。
ファイヤーライターズは持ち手が短いため、素手だったりすると慌てて手から離してしまう事になります。そうなると、せっかく組んだ薪や炭の中心に投入出来なかったりするのです。
そこでこれ。爪楊枝や竹串を活用して、ファイヤーライターズの後ろから差し込みます。これで持ち手部分が長くなり、慌てて手から離すことなく落ち着いて狙った場所に投入しやすくなります。
爪楊枝や竹串であれば、そのまま一緒に燃え尽きてしまっても問題ありません。筆者と同じような使いにくさを感じている方は、よければ参考にしてくださいね。
おしゃれな自作収納ケースの活用
ここではファイヤーライターズの「100均アイテム」だけで作れる、自作収納ケースのご紹介をします。
コンパクトにして使う分だけをキャンプに持って行くことができるなど「火起こし用ギアの入れ物」として、とてもおしゃれで便利な使い方ができますので参考にしてみてくださいね。
- スチール缶
- トラベルケース
今回2パターン作っていきますが、100均アイテムはすべて「seria(セリア)」で購入したものです。DAISO(ダイソー)などでも、似通った使えるケースはありますので、いろいろ探して無るのも楽しいですよ。
スチール缶を活用
まずは、小さいお弁当箱のような形をしたスチール缶を使って、ファイヤーライターズのケースにしていきましょう。
今回使用したスチール缶のサイズは、W80 x D125 x H35(mm)のスチール缶です。
このスチール缶だと、ぴったり6本のファイヤーライターズが収納出来ます。画像ではファイヤーライターズ以外は何も入れていませんが、火起こしに使うアイテム「爪楊枝、チャークロス、麻縄、コットン」など、一緒に入れておくのもカッコいいですね。
スペースが充分にあるので、好きなものを追加で入れられるのがとても便利です!
次にファイヤーライターズを着火する為の、箱のサイドの側薬(擦る所)部分を切り取ります。
スチール缶のサイズに合わせてカットし、両面テープで固定してしまえば完成です。
トラベルケースを活用
次はトラベルケースを使い、ファイヤーライターズのケースにしていきましょう。
2個入りで販売されていますが、1個あたりのサイズは、W50 x D70 x H20(mm)のトラベルケースです。サイズ違いの似たようなケースがあるので、購入の際は注意してください。
余白スペースは無いため、他の物は入れるスペースがありません。ただファイヤーライターズ4本が、ほんとに綺麗にピッタリと収まりフィット感は最高です。
こちらも側薬をケースの大きさにカットして、両面テープで貼りつければ完成です。自作ケースと言っても、側薬を貼るだけですので、ぜひ参考にしてチャレンジしてみてください。
着火剤マッチ|ファイヤーライターズの口コミ
「ヒルナンデス」でも紹介された経歴のあるファイヤーライターズですが、実際に購入したユーザーの口コミからは、どのような評価を受けているのかチェックしていきましょう。
良い口コミ
これがあれば少々湿気ったマキでも、簡単に火をつけることができます。
焚き火の、火起こしの億劫さから解放されます。
キャンプ初心者です。
マッチのように火をつけて薪の下に置いておくだけで、勝手に立派な炎が上がってました。
前は燃えやすい細い木なんかを集めて、バーナーでつけていたのですが段違いに時短・手間なしです。
他にも似たような製品が色々あるようですので、これがなくなったら比較してみたいと思います。
キャンプの焚き火用に購入。とにかく便利。もっと早く出逢いたかった。。。
使ったことない方は、一度試してみてください!
外観は太いマッチ棒ですが、ずーっと燃えてます。
バトニング後の、薪への着火が容易に出来ます。
着火した瞬間の「ブォワッ」って感じが好きです。
マッチよりなんとなく良いのだよ。
さて使用実感としては、火がついてすぐ入れると消えることがあるので、火をつけて5秒ほどは待った方がいいと思う。
燃焼時間は他の類似商品と比べて少し短いが、多少湿気が多くてもちゃんと火がつくのでこれで問題なかった。
本数はあまり多くないが、お気に入りになりました。ぜひ使ってみてください。
悪い口コミ
TVやYouTubeのプレゼンで凄い凄い云う程の火力では無いので、過剰な期待は禁物。
使い勝手は悪くない。
開封して初めて使った時は着火も手軽に出来て使いやすいです。
ですが2、3週間後に使おうとした時は着火後、すぐに消えてしまい何本も使いました。
おそらく湿気てしまったのかと思います。
一度で使い切る本数ではないので、乾燥剤を入れたジップロックにでも保存した方が良いかと思います。
普段、ロゴスのファイアーライターを使用しています。
比較してこちらは煙が多く、火力が弱いです。
燃焼時間も短いので、木炭への着火には向きません。
コンパクトで雰囲気は良いです。
自分の好きな某YouTuberさんが絶賛していたので購入。
ライターが無くても火をつけて着火材も兼ねる、便利だと思います。
それは良いんですが、炭、焚き火の着火源として考えるとコスパ悪いですね。
今では100均でも着火材を販売してますし、ライターとそれで事足りるしお得ですね。
某YouTuberさんみたいに2〜3本とマッチの擦るヤツだけを持って行く方法もありますが、その準備が面倒くさいし擦るヤツを濡らしたら終わりだしねぇ。
確実性を考えたらターボライターと着火材かなぁ?
持っていて悪くはないと思う程度ですね。
出典:amazon
私の調べたところの口コミ評価は、次のような結果。
総口コミ数 1506件
- ☆5評価 62%
- ☆4評価 23%
- ☆3評価 11%
- ☆2評価 2%
- ☆1評価 2%
平均評価 ☆4.4
かなり良い評価だと思います。筆者自身もとても良いアイテムだと思いますが、感じた悪い点をあえて挙げれば次の項目です。
- 湿気に弱い点
- においが決していいとは言えない点
- 風に強いとは言えない点
- 長い目で見てコスパが良いとは言えない点
筆者は基本的に火起こしする際には、様々な方法で行っていますが、手っ取り早く火起こしする時は「ガストーチ」を使用します。
雰囲気を感じたい時や、ゆっくりじっくり火を育てたい時は、「ファイヤースターター」を使って火起こし。普通に焚き木に着火したい時は「ファイヤーライターズ・その他着火剤」を使用して火起こし。早く火起こししたい時はガストーチで外側から、内側からはファイヤーライターズというように併用する事もあります。
決して高額な商品ではないので、実際に一度使って実感してみるのが良いでしょう。ファイヤースターターを使った火起こしについても記事を書いているので、ぜひ参考にしてみてください。
火起こしはキャンプの醍醐味のひとつです。その瞬間にしか、味わうことのできない雰囲気を楽しむ事はとても楽しいものです。
BBQをはじめ、火起こしなどに関する「how to」記事もありますので、こちらもおススメです。
着火剤マッチ|ファイヤーライターズまとめ
最近では数多くの着火剤がホームセンターやネットで販売されていますが、今回ご紹介したファイヤーライターズは、かなりおすすめできる着火剤です。通常の着火剤を使う際には、ライターなどを用意しなければなりません。
マッチのような性質と、着火剤の特性を併せ持つファイヤーライターズは、すべてこれ1つで完結するので、あらゆる火起こしの役に立つ時短アイテムとしてとても有用なのです。
コーナンやカインズ、ドン・キホーテやビックカメラなど、数多くの販売店などでも購入することもできます。
大きな魅力がたくさんあるファイヤーライターズを、ぜひ一度使ってその便利さを体感してください。