キャンプは、草木とおいしい空気と共に優雅なひと時を過ごすのも醍醐味の一つです。
想像の中では、スマートにキャンプを楽しめるのですが、実際は虫に刺されたり料理に虫が付いたりと、虫除け対策が必須になります。
暖かくなると出てくる虫は、キャンパーにとって切り離せない問題なのです。
当ページでは、虫除け対策、キャンプ場に多い虫や、虫除けグッズなどをご紹介します。
キャンプの虫除け対策も、事前準備から始まっているといっても言い過ぎではありません!
特に、初心者や女子キャンパーさんには必ず持ってもらいたい知識なので最後まで読んでみてくださいね。
- 8つの虫除け対策
- キャンプ場にいる危険な虫
- おすすめ虫除けグッズ
- オニヤンマが最強の虫除けだと言われる理由
キャンプの虫除け対策8選
楽しいキャンプには虫はつきものです。
虫によって気分を害するなんてもってのほか!
これからお伝えする事は、用意をしておけば誰でも対策できるものばかり。
せっかくのキャンプライフを満足できるよう、事前に準備できるものはしておきましょうね。
それでは、キャンプにおすすめの虫除け対策を8つお伝えします。
虫除けグッズを使う
暖かい季節のキャンプには、蚊・ブヨ・蜂・アブ・ムカデなどの毒虫が発生します。
「事前対策」をしておく物もあれば、虫に刺された後の「事後対策」の虫除けグッズもあります。
また、虫の種類によって準備するグッズも変わってきます。
最強の虫除けグッズは、後述しているのでぜひ購入のヒントにして下さいね。
食べ残しを放置しておかない
バーベキューの食べ残しなどは、食用品ラップに包んでクーラーボックス内で保管しましょう。
食材の放置は、虫だけではなく害獣が寄ってくる原因にもなります。
放置することで食材が傷み、ニオイも増し、余計に虫が集まってきます。
必ず、あまった料理や食材は片づけるようにしましょう。
服装は黒色以外の長袖長ズボン
長袖長ズボンは、肌の露出を抑えるために必然的に虫に刺されにくくなります。
また、虫は「黒色(濃い色)」に寄ってくる性質があるので、虫に識別されにくい「白色」の服やズボンを着用するようにしましょう。
黒色の半袖半ズボンなんて、蜂に「刺してください!」と言わんばかりなので薄めの色の服にして下さいね。
ランタンなどの光をテントから離す
ランタンなどの光を離すというよりは、置く位置(配置)を考えるようにしましょう。
あえて、強い光を放つライトやランタンを、キャンプしている場所から少し離れたところに配置します。
あなたがくつろぐスペース(リビングスペース)には、光が弱めの虫が寄ってきにくいランタンを配置します。
虫は光源の強い所に集まるので、下記で紹介している「虫除けランタン」を併用することで虫除け対策にもなります。
ヨモギの葉を焚く
天然素材のヨモギで虫除けが可能・・というよりは、よもぎの葉は、かゆみ止めになります。
よもぎの葉の香りに含まれる「シネオール」という成分に、虫除けや痒みの炎症抑制効果があります。
ただ、そんな都合よくヨモギが生えているわけではないので、事前準備をするのであれば「痒み止め塗り薬」がお手軽かも知れませんね。
ヨモギだと、添加物や鉱物油・界面活性剤などが入っていないので、敏感肌の人やお子様に安心して使ってもらえるのがいいですね。
虫除けランタン
虫除けランタンとは、虫除け機能が備わっているランタンの事です。
虫除けランタンには3つ種類があります。
- コンビニなどでよく見る青白い光の殺虫効果のあるランタン(殺虫タイプ)
- 虫が好んでいる紫外線をカットすることで寄ってこなくするランタン(気付かせないタイプ)
- 虫が嫌いなハーブ成分を配合したオイルランタン(寄せ付けないタイプ)
ランタンには、〈置き型〉〈吊るし型〉〈明るさ〉〈殺虫威力〉〈防水効果〉〈電源〉の違いがあります。
どのタイプのランタンを購入するかは、あなたの持っているギアに合うタイプのものを選択しましょう。
おすすめの虫除けランタンは、下記で紹介しているので、このまま読んでいってくださいね。
メッシュ付きタープ(虫除けタープ)
メッシュタープは虫除け効果だけではなく、通常のタープのように雨風を防ぐ効果があります。
また、開放感とプライベートの両方を確保でき、とても居心地の良い空間を実現できます。
多少の防犯効果も兼ね備えます。
懸念点としては、いくらメッシュとはいえ室内温度が上がることです。
虫をとるか暑さをとるか・・真夏だと悩ましい問題となりそうです。
そもそも虫のいないキャンプ場を選ぶ
「虫がいないキャンプ場」というのは、多くの人が気になって調べている検索ワードです。
キャンプはしたいけど虫が嫌い!という人は多いのではないでしょうか。
何ともワガママな事なのですが、グランピングが流行っているのも頷けますね。
残念ながら、完全に虫を排除することはできませんが、下記条件で虫は軽減できるので参考にして下さい。
- 暑い季節より涼しい季節に行く
- ため池など流れの無い水場の近くを避ける
- 標高900m以上のキャンプ場を探す
- 森林キャンプより海沿いでキャンプ
【危険】キャンプ場に多く生息する10種類の虫とは
キャンプ場には、数えきれない種類の虫が生息しています。
その中で、遭遇回数が多くなるであろう、10種類の虫の特徴と時期をお伝えします。
これを知る事で防虫対策もバッチリできます!
蚊
メイン活動時期:6月~8月
蚊の発生時期は4月から11月と言われていますが、メインの活動は6月前後からとなります。
温暖化の影響で活動時期が早まっているとも言われ、ゴールデンウィークを過ぎたあたりから「蚊に刺された」という報告もチラホラ。
蚊は二酸化炭素や汗に反応するので、体温高めや肥満体質の人が刺されやすいと言われています。
また、足の常在菌が蚊を興奮させるという説もあり、足裏をアルコールで消毒するだけで蚊に刺されにくくなるとも言われています。
ハエ(チョウバエ)
メイン活動時期:6月~7月
気温が上がってくる春過ぎあたりから活動しだし、6月あたりから活動のピークに入ります。
蠅は、動物の新鮮糞や動物の死骸、腐った食材を好みます。
余った食材を放置することでハエが集まってくるので、残飯はしっかりと処理しましょう。
また、ハエは感染症やウイルスを運んでくる厄介な衛生害虫です。
蚊と同様、キャンプで虫除け対策をしておきたい害虫の一つです。
ブヨ
メイン活動時期:6月~9月
発生時期は、3月あたりから10月くらいまでと長いです。
メインに活動するのは梅雨の時期から秋口までとなります。
ブヨはアブと同じハエの仲間です。
ブヨは「刺す」のではなく、「咬む」が正解です。
集団で行動することが多く、複数に咬まれることもチラホラ。
皮膚をかみちぎり、そこから血を吸います。
咬むのは産卵期の雌(メス)だけです。
強い腫れや痒み、熱を伴う場合もあるので侮れません。
ハエとは違い、綺麗な水辺に生息していて、主に川沿いのキャンプ場などに生息しています。
アブ
メイン活動時期:6月~9月
ブヨと混同されがちなのがアブ。
アブもハエの仲間で、ブヨと違い単独行動を好みます。
アブも「刺す」のではなく、「咬む」が正解です。
咬んで出血をさせてその血を吸います。
水辺に生息している事が多いですが、馬や牛などの血も吸うため、家畜近くにも多く生息しています。
気温18度から30度くらいに動きが活発になります。
蜂(スズメバチ)
メイン活動時期:8月~10月
キャンパーにとって最も危険な虫の一つです。
発生時期は4月から10月くらいまでで、活発に動きだすのが夏から秋口にかけてとなります。
活発な時期は、凶暴性が高まっている為とても危険です。
巣を見つけても、刺激を与えないようにし、そっとその場を離れましょう。
スズメバチにロックオンされてしまうと、大量の蜂が襲い掛かってきます。
刺されると、アナフィラキシーショックで命の危険さえあるのがスズメバチです。
ムカデ
メイン活動時期:5月~6月
5月頃から10月まで活動しますが、メインは5月から6月となります。
暖かくなると出てくるのですが、8月など暑すぎる日は苦手としています。
ムカデは毒をもっているので、咬まれると炎症などを引き起こします。
大きなものになると体長10~20センチにもなります。
キャンプなどアウトドアでは、靴やカバンの中に侵入することもあります。
気が付かずに咬まれることもあるのでとても危険です。
靴を履くときは中を確認するなど、
「キャンプ場にはムカデがいるかも知れない」
という認識を持つことで危険を回避できます。
マダニ
メイン活動時期:4月~10月
基本的には年中活動している害虫です。
活発な時期は暖かくなる4月くらいから10月くらいまでとなります。
マダニに咬まれることで感染症を引き起こすケースがあります。
「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」は、致死率6~30%もあるとても危険な感染症です。
対策としては、「咬まれないこと」しかありません。
マダニにも効果がある虫除けグッズもたくさんあるので参考にして下さい。
ヒル
メイン活動時期:6月~9月
4月から11月くらいまで活動しますが、生息密度が高まるのは6月から9月までとなります。
ヒルが好む気温は25度~30度で、梅雨の時期にもっとも活発になります。
キャンプで遭遇するのは主に「ヤマビル」です。
池や沼に生息している「チスイビル」も吸血しますが、川の石の裏などに生息する「イシビル」は吸血しません。
キャンパーは「ヤマビル」に気を付けましょう。
ヤマビルは二酸化炭素や熱を察知して近づいてきます。
しかも、咬まれても痛くないので気づかない事も多々あります。
特に、雨が降った後などに地面に直接荷物を置いたりしないようにしましょう。
蛾
メイン活動時期:7月~8月
蚊やブヨと同様、必ず遭遇してしまう虫の一つです。
公衆トイレなど、外灯付近でよく見かけます。
キャンプ場も例外なく蛾はたくさんいます。
正直、危険はありません。
蜂やブヨ、蚊のように実害はないですが、見ていて気持ちのいい虫ではありません。
下記で紹介している「パワー森林香」や「虫除けキャンドル」などで対策を講じましょう。
ユスリカ
メイン活動時期:7月~9月
ユスリカとは、外灯によく付いている小さな虫です。
外灯の光の周りを大量に飛んでいるアレです。
発生時期は3月頃から12月までとほぼ年中活動をしています。
生息場所は、世界中のあらゆる水辺やその周辺なので、まず避ける事はできません。
蚊と間違われますが違います。
発生源は水辺の汚泥だと言われているので、汚泥近辺に近づかないのも対策の一つです。
下記で紹介している「パワー森林香」が効くので試してみて下さい。
蚊やブヨはこんな所に生息しています
蚊やブヨが発生しやすい場所は、草木が生い茂る日陰にある水たまり場に多く生息しています。
流れのない水場で、何日も何か月も溜まっているような水を好みます。
夏だけではなく、春や秋にも居るので対策が必要です。
多くの虫がそうであるように、蚊やブヨも直射日光が苦手なので朝方や夕方の涼しくなってきた時間帯に多く発生します。
蚊が活発になる温度は「25~30℃」です。
直射日光の昼間30℃以上なら、蚊に刺される事はあまり無いと言われています。
最強のおすすめ虫除けグッズがこちら
虫除けグッズといっても、「直接虫に吹き付けるタイプ」「体に吹きかけるタイプ」「虫の嫌いな成分をふり撒くタイプ」など多岐に渡ります。
その中でもバランスよく、どんな場面でも使えるような最強の虫除けグッズを集めました。
あなたのキャンプシーンに合った虫除けグッズを使ってみて下さい。
肌に吹きつける虫除けスプレー
芳香剤、アロマオイルとしても使用できます。さわやかなミントの香りで、食品の添加物として使用されることもある安全性の高い商品です。防虫、天然添加物なので、粘膜以外の肌に直接スプレーして虫除けや消臭として使用できます。
ワンプッシュタイプや空間虫除けスプレー
USB電源式器具なので屋外でも使用可能です。蚊の駆除や侵入を防ぐ効果があります。屋外でも一定の効果を発揮します。使いたい時だけスイッチONするので、薬剤のムダ使いが無くなります。
虫を寄せ付けたくない場所にスプレーをするだけで、蚊やマダニに効果があります。空間にスプレーをしてから防虫効果のある持続効果は約8時間です。
火を使う虫除けグッズ
蚊成虫の駆除や侵入を防ぐ効果がある蚊取り線香です。屋外だと直径6mの空間内に蚊を寄せつけません。1巻で約7時間燃焼します。
虫除けランタン
虫をおびき寄せ撃退する殺虫機能タイプ
虫を寄せ付けないタイプ
虫が認識しずらいオレンジ発光を採用しているマントルランタンです。ガス缶を使用する為、LEDランタンより明るいです。
本格的なランタンなので、重厚感がはあるけど携帯性は薄れます。他でCB缶を使う人には良い虫除けランタンです。
虫が嫌うハーブ成分を配合したオイルタイプ
ユーカリやミントの虫除け効果のある天然ハーブを用いた爽やかな香の防虫オイル付きです。虫除けランタンよりもオイルタイプの方が防虫効果を感じる人も多くいます。本格派ランタンなので演出効果も高まります。
メッシュ付きタープ
テントの高さは調整可能。メッシュシートは目が細かいので蚊帳の役目を果たします。レビュー評価も高いです。
少し大型タイプ(6人用)で値段もお手頃です。全面と両サイドは、ファスナーで2分割できるので自由な出入りが可能です。
タープテント専用バグガードになるので、タープ本体は付属していません。すでに、タープを持っている人向けのメッシュとなりますが人気商品です。
虫に刺されたあとの対処法
虫に刺されたら、下記の手順で処置をして下さい。
- 刺し針などが残っていたら粘着テープやピンセットで取り除く
- ポイズンリムーバーで毒素を吸い出す
- 刺された場所をキレイな水で洗い流す
- ムヒなどの虫刺され用の塗り薬を塗る
- 氷のうやアイスパックで患部を冷やす
毒素はできるだけ早めに吸い出すようにしましょう。
また、蛇(虫ではありませんが)に咬まれた時にも、ポイズンリムーバーを使用できます。
ただし、虫とは毒の強さが違うので必ず病院に行くようにして下さいね。
ポイズンリムーバー
蚊、蜂、ブヨ、ヘビ、蜘蛛、ムカデなど毒虫に刺された・咬まれたときに陰圧にして吸い出せる強力な吸引機です。病院に行くまでの応急処置として使ってください。家庭菜園などの日常生活でも危険があるので、携帯しておきたい商品の一つです。
虫刺され用の塗り薬
虫さされ・かゆみの原因である「炎症」にしっかり効く塗り薬です。患部にしみにくい軟膏タイプですが、ステロイドが配合されているので成分をしっかりと確認して下さい。
氷のう(アイスバッグ)
アイシングや熱中症予防にも使えます。日常生活やスポーツ全般にも使用できる、便利な氷嚢(ひょうのう)です。
オニヤンマが虫除け最強のグッズになる!?
当ページのタイトルに、オニヤンマが入っているので気になった人もいるかと思います。
「オニヤンマって害虫なんだ~」
って思われたかも知れませんが、実はその逆!
昆虫界では、オニヤンマはボス的存在で他の虫はビビリまくっているんです。
なぜ、そんなにオニヤンマは恐れられているのでしょうか?
オニヤンマは肉食で最強の昆虫をも捕食する
昆虫界日本最強と謳われているのが、
- オオスズメバチ
- オオカマキリ
なのですが、オニヤンマはそれを捕食したり捕食されたりと、拮抗した力を持っているのです!
他にも蚊、ハエ、バッタ、コガネムシなどを捕食します。
私が小さい頃は、よくオニヤンマを捕まえようと躍起になっていたものです。
しかし、オニヤンマはオオスズメバチをバリバリ砕く強力なあごの持ち主なので、咬まれたら出血間違いなし!
蜂みたいに刺されはしませんが、見た目とは裏腹に、甘く見ていると痛い目に合う可能性のある昆虫なのです。
そんな、オニヤンマが飛翔していたら周りの昆虫たちは、
「オニヤンマが出たぞ~!逃げろ~!」
となってしまうのです。
姿を見るなり一目散!といった感じです。
オニヤンマが生きているか死んでいるか関係なく、姿かたちが見えれば他の昆虫が逃げていく帝王っぷりなのです。
オニヤンマが最強なのはわかったけど、自分がいるキャンプ場に都合よくオニヤンマなんていませんよね?
なので、効果抜群と噂の「オニヤンマくん」という虫除けグッズが販売されています。
オニヤンマくんの口コミはというと、
購入して3週間ほどですが、市販の虫よけ剤よりも、蚊、コバエ、蜂が来なくなったように思います。
確かに無い時より虫は来ない!何処に着けて虫にアピールするかなのかな?
犬の散歩の際の蜂除けに使っています。たしかに目の周りにまとわりつく虫も気になりません。ゴルフ場でもスタッフさんから最近これを付けてる人多いですよと聞きました。
クマバチが来なくなりました。家の中に侵入してたハエや蚊も前より減ったと思います。恐らく設置場所を工夫することにより効果が変わります。
キャンプに関わらず、ペットのお散歩やゴルフなど、自然に関わるところなら効果がありそうですね。
また、お子様の帽子に付けることで蜂などの対策をされている方もいるようです。
ただ、レビューの中には効果がないという記載もあったので、場所や使い方次第といったところでしょうか。
そんなに高価な物ではないので、試す価値はあるかもしれませんね。
キャンプの虫除け対策|まとめ
キャンプやバーベキューには虫は風物詩のようなものとは言え、虫のいない所でキャンプがしたいのが本音です。
もっと言えば、私の周りだけ虫がいなければいいのですが・・。
でも、ご紹介した虫除け対策やグッズを使うことで、ある程度理想のキャンプシーンを創り上げることが出来ると思います。
これからキャンプを始める初心者さんには、多少なりとも出費になってしまいますね。
しかし、最初に虫除けグッズを揃えておくことで、キャンプ中のストレスはかなり軽減されます。
「なにごとも準備八割」
虫除け対策も例外ではありません。
対策を怠ると、命に関わる・・という様な事態にはならないと思いますが、危険をはらんでいるのも事実。
虫除けグッズをリストアップし、楽しいキャンプにして下さいね。